こんにちは。アトリエKW 代表の 渡邉響子です。
インターネットにまつわる、いまさら人にきけない話を、ネット初心者の方に向けて紹介しています。
知れないことはないといっても過言ではないくらいの情報量をほこるインターネット。ほとんどの人がその恩恵にあずかっているのはもう語るまでもないですね。
その膨大な量の情報を整理して、ユーザーが必要とする情報だけを検索して出してくれる検索サイトは、なくてはならない存在です。
今回はその検索サイトについてざっくりお話しします。
- よく目にする「○○で検索!」というCMの検索ってどこでするのよ?
- そもそも検索サイトってどんなしくみ?
目次
検索してみましょう
検索といっても、なんにもわからないもん・・・という方は、まずは実際に使ってみましょう。
試しに Google で「秋の夜長」というキーワードで検索してみましょう。
Google で検索するには、Google のサイトにアクセスします。
下の水色の文字をクリックすると、新しい窓で Google のサイトが表示されます。
そこの検索窓(文字を入力できるところ)に 秋の夜長 と入力してエンターボタンを押します。
そうすると秋の夜長に関係するホームページの一覧がでてきます。
では下の水色の文字をクリックしてみましょう(検索し終わったらまた戻ってきてね)
どうでしたか?
こんなページがでましたよね。

このように検索サイトは、インターネットに無数にあるホームページの中から、私たちが知りたいことに関係しているものだけを表示してくれるサービスです。
それにしても検索サイトはどうやって無数にあるインターネット上の情報を集めているのでしょうか?
検索サイトが情報を集めるしくみ
インターネットの世界は、電子データでできています。
「なんとなく道を歩いていたら、新しいケーキ屋さんができてた。入ってみよう♪」
というような、現実世界では当たり前のことが、当たり前ではありません。
電子データであるがゆえに、たとえホームページをがんばって作ったとしても、「たまたま歩いていて見つけてもらえた」ということは残念ながらおきません。

何者かが「あのホームページ面白い記事書いてあるから見てみて」と教えてくれない限り目に留まることはありません。
そこで登場したのが検索サイトです。
検索サイトは、無数にあるインターネット上のホームページの情報を、リンクをたどっていって収集します。
そしてその集めた情報をもとに、ユーザーが検索したときにその情報を出してくれるというものです。
この情報を収集する仕組みはそういうプログラムですが、いつも自動で働いていることから ロボットと呼ばれています。
また、このようにリンクをたどっていくことを泳いで渡っていることにたとえてクロールと呼んでいます。

検索サイトのロボットは、リンクをたどっていくとお伝えしました。
つまり、どこからもリンクをされていないホームページは残念ながらクロールの対象外。
ロボットが情報を収集しに来てくれることはありません。したがって、いつまでたっても検索サイトの検索結果に載ることがありません。
ホームページをたくさんの人に見てもらうためには、ほかのところからたくさんのリンクをされているということも大事な要素なのです。
※(現在は、Google Search Console という、どこからもリンクをされていない新規ページでもクロールの要求を出すことができる仕組みがありますので、新規サイト作成でもご安心を。)
このため、SNS (ソーシャルネットワーキングサービス、要するに Twitter などです)でのホームページ紹介や、有名サイトからのリンクをしてもらうなどの戦略が必要になってきます。
検索サイトの種類
検索サイトにはどのようなものがあるのかをお話しします。
現在に至るまで、検索サイトを運営している会社は熾烈なシェア争いをしていました。
今は、ほぼ Google が検索サイト市場を独占しているといってよいでしょう。
検索サイト名 | 説明 |
---|---|
全文検索型。 | |
Bing | Microsoft が運営している。全文検索型。 |
Yahoo! | 分類としてはポータルサイト。現在は Google の検索エンジンを使用 |
goo | NTTレゾナントが運営しているポータルサイト。現在は Google の検索エンジンを使用 |
他にも、Infoseek (楽天が運営している)、Excite などもあります。
このうち、インターネット検索に特化しているサイトは、Google と Bing だけで、狭い意味での検索サイトと呼べるのはこの二つ。
そのほかは、検索よりもニュースなどをカテゴライズして表示することが本来の目的のポータルサイトに分類されます。
それぞれのサイトを訪れていただければわかりますが、ポータルサイトは、画面いっぱいにニュースがでてきます。
インターネット検索については「これはおまけですよね?」といわれてもおかしくないくらいの画面構成になっていますよね。
しかもインターネット検索には、Bing 以外は Google の検索エンジン(検索機能をもつプログラム)が採用されています。
つまり、Yahoo も goo も Google の検索結果とほぼ同じになるということです。
ちなみに・・・・
この検索サイトはどうやって収益をあげているの?と疑問になりますよね。
これらの会社のインターネット検索を利用するときに、私たちは一円も払っていませんよね。
どこから収益を得ているのかと興味を持たれるのも不思議ではありません。
検索サイトは、広告収入で収益を上げています。
インターネット検索をするとたくさんの情報がでてきます。それはもう全部読み切れないほど。
検索した人は、その膨大な量の情報の中からどれを見るか選ぶことになりますが、やっぱり最初にでてきたものを見るのが普通です。
次の章でお話ししますが、この検索結果で最初に出してもらうというのがとても難しいのです。
そこででてくるのが広告。
検索結果で最初に登場させますよという権利を、広告料と引き換えに取得することができます。
検索サイトは、主にこの広告収入で成り立っています。
検索サイトで検索結果上位にランクインさせる難しさ
正直なところ、ホームページは世界中に無数にあり飽和状態です。
「これからホームページを立ち上げて、お店の売り上げを増やすぞ!!」と意気込むお気持ちは痛いほどわかります。こうして記事を書いている私も、どうにかして売り上げを上げたいという思いで書いております(^^;
しかし時すでに遅しという印象はぬぐえません。
同じことを考える人は無数にいるからです。
それでもホームページでお店のアピールを成功させたいと願うのであれば、検索サイトの検索結果で上位にランクインすることを狙うしかありません。
この上位にランクインさせるようにすることを SEO (Search Engin Optimization) と呼んでいます。
また横文字か!とお怒りにならないでください。
要するに SEO は検索結果上位にランクインさせる技術と覚えてくださいね。
今では、その SEO の専門の会社もあるくらいです。
その上位にランクインさせる方法は、ここでは語り切れないのでまた別の機会にお話ししますが・・・
ざっくりいうと、検索上位にランクインするようにホームページを作るということなのです。
これが本当に難しい。「HTML の書き方が分かったから作った。」くらいのレベルでは上位にランクインするのはほぼ不可能。
ここは専門家にお任せすることをお勧めします。
アトリエKW では、SEO にも強い構成でホームページを制作します。
ご相談ください。
まとめ
検索サイトは、インターネットに無数にある情報から知りたい情報を取り出す重要な存在。
ホームページをたくさん見てもらうためには検索結果で上位に表示されることが大事。
しかし、検索上位に表示されるための工夫がホームページには必要となる。
ということで今回はお話ししました。
おまけ 検索サイトの熾烈なシェア争いの歴史に思うこと
私がウェブサイト制作に携わり始めたのは1996年ごろだったと記憶しています。もうずいぶん前だから正確に覚えていませんが(^^;
そのころの検索サイトといえば、Yahoo または goo が幅をきかせていました。
そのほかは excite、infoseek かな・・・というようなシェア割合でした。
当時、Yahoo に関してはカテゴリーごとに分けられて掲載される形でした。
自分のホームページを掲載してもらうには、Yahoo に申請を出す必要がありました。
それが当たり前だった時代でした。
そこへ、Google が日本にも登場します。2001年のことです。
ご存じのとおり、Google のトップページは、社名のロゴとその下に検索のための言葉を入力する欄があるだけのシンプルな造りです。
Yahoo や goo のように「たくさんの情報がありますよー」といわんばりの、画面いっぱいに情報がちりばめられた検索サイトこそが価値がある・・・とほとんどの人が思っていたところに、本当にシンプルなつくりの Google は、それまでの価値観をぶっこわしました。
当時ウェブサイトのユーザビリティを学んでいた私は、最初それを見たとき身震いしました。
「この手があったか!」と
人間、たくさんの選択肢をだされると迷ってしまいます。
迷った挙句、やっぱりいいですと、あきらめてしまうくらいです。
そこに、「検索しかありません」といわんばかりのシンプルなつくり。それは迷いませんよね。
ユーザビリティの考え方として、「使う人が迷わないようにする工夫」が最も大事。
できる限りシンプルに、迷わせないという意味で、Google は検索サイトとしての最高の方法を提示したと思います。
そのうえ Yahoo は、登録申請制でしたね。申請すること自体もめんどくさいことでした。
そこに、勝手にロボットがクロールしてくれる Google の検索システムでは当然ながら登録の申請は必要がありませんでした。
その点でも優位だったうえに、作為性を感じさせなかったのが良かったのだと思っています。
登録制のYahoo の登録審査に(意識していないにしても)作為を感じることも、ないわけではありませんでした。
もちろん Yahoo は公正に申請を受け付け、登録をしていたとは思いますが、Google のような本当に「検索キーワードを含むホームページ全部出しましたよー」という作為を感じさせない検索結果には勝てませんでした。
結果として、現在に至るまで Google の一人勝ち状態です。
Google の先見性、独創性は、見習わなければならないことだと今でも思います。
今後、Google を凌駕するような新たな検索サイトが現れるのでしょうか?
そうなったらまたおもしろいですね。