アカウントってなに?

アカウントってなに?

渡邉 響子

こんにちは。アトリエKW 代表の 渡邉響子です。

インターネットにまつわる、いまさら人にきけない話を、ネット初心者の方に向けて紹介しています。

職業柄、ご年配の方たちにスマートフォンの使い方をきかれることがよくあります。
そのときによくきかれるけれど、答えに困ってしまう質問が多々あります。
そのひとつが「アカウントってなに?」です。

パソコン、インターネットを使い始めて30年以上経っている筆者にしてみれば、「アカウント」という言葉は「アカウント」以外に表しようがない言葉でした。

「アカウントは、アカウントですよ」

でも、ききたいのはそういうことじゃないんですよね?

今回は、インターネットでよく使われる言葉「アカウント」についてと、アカウントを作るときに注意すべきことを分かりやすく説明します。

こんな方におすすめ
  • アカウントを作りましょうと言われてたじろいでしまう
  • ご年配の方に「アカウントとはなに?」ときかれて返答に困った
  • インターネットで個人情報を入力するのは怖いなぁ

ヒミツを守るためのしくみ

アカウントという言葉自体は、もともとは銀行の口座という意味で使われています。
本人の代わりにお金を厳重に保管してくれる銀行のサービス。
給料の振込、公共料金の引き落としなど、さまざまなお金の出入りも厳重に管理してくれます。

口座を開設するには、最初に名前と住所、今ではマイナンバーも提示しなければいけませんね、そういった個人情報を提示したうえで、さらに免許証などで本人確認をして、そのうえで作られます。

通帳には本人しか知らない暗証番号が設定され、他人が勝手にお金を引き出せないようになっていますね。
けれども逆に考えると、口座番号と暗証番号さえ正しく伝えられればお金を引き出すことができますね。
暗証番号のおかげで。お金を引き出す際に毎回免許証などで本人確認するといっためんどくさいことをしなくて済みます。

銀行口座はこのように、口座番号と暗証番号で、他人に引き出されないようにしたうえで、なおかつ本人確認はしやすくするという工夫がされているということですよね。

インターネット上のサービスでも、銀行口座と同じようなサービスがたくさんあります。
他人には触られたくないけれども、おなじところを何度も利用するもの、例えば・・・

  • 物販サイト
  • 情報検索サイト(賃貸情報など)
  • ソーシャルネットワーキングサービス(Twitterなど)
  • ネットバンキング(ネットで銀行口座に入出金ができるサービス)

こういったサービスがインターネット上にありますが、このときの本人確認用に開設されるのがアカウントです。

銀行口座は、口座番号と暗証番号でしたが、インターネット上のこういったサービスの場合は、ユーザ名パスワード で秘密を守っています。

アカウントというものがあるおかげで、本人確認はユーザー名とパスワードを入力するだけで済む、つまり毎回住所と名前を入力しなくてよくなり、なおかつ他人が勝手に買い物したりできないようになるということです。

アカウントがないと毎回本人確認

アカウントがないと、毎回の本人確認が面倒になる

アカウントがあるとユーザー名とパスワードだけでOK

アカウントがあるとユーザー名とパスワードだけで本人確認ができる

よくあるアカウントの例

アカウントのしくみについてもう少し具体的に見ていきましょう。

サービス提供業者ごとに若干の違いがありますが、ほとんどはこのような流れです。

最初の流れ アカウント作成

1. サービス業者のホームページへアクセス
↓
2. アカウント作成
↓
3. 本人確認
↓
4. 本登録 個人情報の入力
  1. サービス提供御者、たとえば Amazon などの通信販売のホームページを開き
  2. アカウント作成のリンクを選択してアカウントを作成。
  3. 本人確認のために、業者からメールが送られてきます。そのメールの内容に従って本人確認を行います。
  4. 本人確認が完了したのちに、住所などの個人情報を入力します。

1. アカウント作成のための窓口

アカウントを作成すると便利に使えるサービスを提供しているホームページは、だいたいこのようなアカウント作成の窓口を持っています。

例1
ログイン

アカウントを作成

例2
ユーザ名

パスワード


アカウントを作成

例1は、「ログイン」と書かれたボタンと、「アカウント作成」 と書かれたリンクが用意されています。
ログインは、すでにアカウントを作成した人がサービスを利用するときに押すボタンです。
「アカウント作成」については、「新規登録」やそれに類する文言で書かれています。
新たにアカウントを作る場合にはそちらを選びます。

例2は、ユーザー名とパスワードを入力する入力フォームと、「アカウント作成」のリンクがあります。
ユーザー名とパスワードは、すでにアカウントを作成した人が入力するものです。
例1と同様、新たにアカウントを作る場合は、「アカウント作成」を選びます。

例2のユーザー名とパスワードを入力する欄のようなものを入力フォームと言います。
ホームページには、入力フォームに文字を書き入れて送信する仕組みがあります。
このあとにも、入力フォームという言葉はたくさん出てきます。覚えてくださいね。

2. アカウント作成

「アカウント作成」を選択すると、だいたい次のような画面が出てきます。

登録するメールアドレスを入力してください。

サイトによって様々ですが、本人確認をするために必要となる情報を入力フォームに入力、送信することで仮登録をします。
本人確認のための情報は、メールアドレスであったり電話番号であったりです。
サイトによって必要となる情報は違います。
ここで入力、送信したメールアドレス、または電話番号あてに、本人確認のメールが送られてくるのが一般的です。

3. 本人確認

アカウントを作成すると、先ほど入力したメールアドレスへEメールが、または電話番号の場合はSMS(ショートメール)が届きます。
そのメールを開くと、「こちらのリンクを開き、本人確認を行ってください」という文面が書かれています。

ここがとても大事!

この本人確認メールが送られてくるのは、第三者が勝手にアカウントを登録できないようにするためのしくみです。
この仕組みがないと、あなたのメールアドレス、または電話番号を知っている人が勝手にアカウントを作ることができてしまいます。
ですので、面倒がらずに、きちんとメールを受け取り、メールに書かれているリンクを開いて本人確認をしましょう。

これでアカウントの本登録となります。

4. 本登録後の個人情報の入力

本登録が完了したのちに、名前や住所、そして次回またアカウントを利用するためのパスワードを入力する画面が出てきます。

こんな感じです。

登録情報の入力
お名前
ご住所
パスワード
パスワード(確認のため)

ここで入力するパスワードは、次回ログインするときに必要になるものです。
銀行の暗証番号と同じように、他人にばれてしまってはいけませんし、自分で覚えていられないようなものでもいけません。

かといって生年月日やありふれた単語を使うのもよくありません。
使いまわしもよくありません。

そんなこと言われたら、もうどんなパスワードにすればいいの!って怒りたくなりますよね~
私もそうです。
パスワードを考えるときのアイディアについては、説明しだすと長くなりますのでまた別の機会に書きます。

パスワードを2回入力するのは、入力したときの打ち間違いを察知するためのしくみです。
同じパスワードを2回入力しましょう。

これで晴れてアカウント作成完了です。
次回からは、ユーザー名とパスワードを入力するだけでログインができます。

そして付け加えておかなければならいこととして、今までの説明はあくまで一例です。
サイトによって登録する情報はさまざまです。
上記の例では、最初にメールアドレスを入力する形で、それがユーザ名となります。
そうではなく、別にユーザー名を設定するサイトもあります。

わからなくなった場合は、ほとんどのサイトでヘルプが用意されています。
そこをよく読んで登録をしてくださいね。

そして次の章でお話しすることが、とても大事なことです。最後までお付き合いください。

アカウント作成で気をつけること

ここまでの説明でもわかる通り、個人情報を送信することでアカウントは作成されます。
裏を返せば、サイト運営者は個人情報を入手するということです。
まっとうなサイトであれば悪用されることはありませんが、これが悪意をもったサイト運営者だったら・・・

そうなんです。アカウント作成は慎重にするべきなんです。

気を付ける点は以下の通り

  • 暗号化されているサイトか?
  • 大手のサイトに似せて作られた偽サイトではないか?
  • 個人情報の取り扱い(プライバシーポリシー)について、しっかり明記しているか?

暗号化されているサイトなのか、偽サイトではないかを確認する方法は、サイトのアドレスをしっかり見ることです。以前のインターネットを利用するときに気を付けることでも書きましたので、そちらをご覧ください。

個人情報の取り扱いについて明記があるかどうか。これはしっかり確認しておく必要があります。
だいたいどのサイトも、第三者への流出をしませんということ、厳重に管理しますということが書かれています。
これが書かれていないサイトは論外です。アカウント作成はしないほうが良いです。

また、個人情報の取り扱いを書いていても、第三者へ流出させる悪徳業者もあります。
アカウントを登録したら、そのあとに迷惑メールがたくさん届くようになったという経験をされたことはありますでしょうか?
特に海外のサイトでアカウント登録するとこういうことがよくあるのですが、要するにそのサイトが第三者、この場合は迷惑メールを送る業者へ情報を流しているんです。
送られてくるメールのほとんどは詐欺まがいのものばかりです。本当に迷惑です。

悪徳業者でなかったとしても、不幸にも情報漏洩することもあります。
「インタネット通販大手○○が、2万人分の個人情報漏洩」みたいなニュースをごらんになったことはありますよね?
これは、アカウント登録された情報が漏洩したということです。

その原因はさまざまです。
情報を保管しているサーバーが悪意を持った人間から攻撃を受けて漏洩する。
業者の内部の人間がお金欲しさに個人情報を第三者へ売りさばいたために漏洩する。

などです。

インターネットで個人情報を入力するということは、こういったリスクもあるということを理解したうえで行わないといけません。

こんな話をきくと、アカウント作成するのやめよう・・・となるかもしれませんね・・・
実際、筆者も、お金に関係するサービス、通販やネットバンキングのアカウント作成にはかなり慎重になっています。
大手の長年運営しているところ以外はアカウント作成は見送りますね。

まとめ

今回はアカウントとはなにかということと、アカウント作成の際に気を付けることをお話ししました。
インターネットは、基本的に自己責任で使用しなければなりません。
ちょっとでも怪しいと思うサイトでは、アカウント登録しないようにしましょう。


最後まで読んでくださってありがとうございます。

この、「いまさらきけない○○」シリーズは、本当にいまさら人にきけないようなネタでつづっていきます。
皆様からのリクエストにもお答えしたいとおもいますので、いまさらきけないなぁということがありましたら、アトリエKW の Twitter または LINE公式アカウントまで、お送りください。

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